和田亮一
wada ryoichi 和田亮一 株式会社TOKYO EPIC プロデューサー https://www.tokyo-epic.com/

Profile略歴

明治大学卒業後、劇団を立ち上げ、多くのオリジナル作品の脚本、演出を手がける。
2018年にヒットした映画「カメラを止めるな!」の原作舞台を作った。「カメラを止めるな!」は2022年にフランス版としてリメイクされ、カンヌ国際映画祭にてオープニングムービーを飾った。
現在はハリウッドを拠点とする海外のクリエイティブチームと共にオリジナルのアニメ作品を製作中。同時に、東京タワーを拠点とするIP制作スタジオであるTOKYO EPICを立ち上げた。
アニメ、webtoon、Robloxという3つの柱を同時に進め、海外展開を計る。そのほかスタートアップのためのピッチイベントの演出や様々なイベント演出を行っている。

現在の仕事についた経緯

設立当時、私はクリエイターの1人として依頼を受け、関わりを持ちました。
RED°は、常にたくさんのIPとのコラボ企画を行っているのですが、出版社や版元の力が強い既存IPとのコラボで利益を生むのは困難です。
そこで、映画やアニメを作り始めていた私が、オリジナルIPを手掛けることになりました。
であれば、同様にオリジナルIPを生み出し続けるジョイントベンチャーを作ればいいのでは。
そうした経緯で生まれたのが、クリエイティブスタジオ TOKYO EPICなのです。
アニメとWebtoonとRobloxには連動性があります。Webtoonでヒットした作品をアニメにできるし、アニメやWebtoonの作品をRobloxで展開すれば、それ自体が1つのコンテンツになるだけではなく、プロモーションにもつなげられる。
世界を見ると、日本アニメの人気は知っての通りだと思いますが、縦読みスタイルのマンガ Webtoonのユーザーも増えています。
そしてすでに世界ではRobloxをマーケティング手段として使っており、日本にもその波の兆しが見られます。
ただ、アニメ、Webtoon、Robloxの3つの関係を掛け合わせられるクリエイティブスタジオは過去に例がなく、TOKYO EPICが世界初といっていいでしょう。

仕事へのこだわり

自分にしか出来ない価値を作り、とにかくすぐ実現すること。世界市場で戦うには、日本人クリエイターだけではなく、世界の国々で最前線にいるクリエイターとの協業が必要不可欠だと思っています。日本のクリエイティブの質は高く、クリエイターの感性も素晴らしいです。
しかしながら世界でヒットさせるには、日本で売れたものを輸出するのではなく、初めから世界市場を踏まえて考えるのが最速でしょう。
隣の国、韓国は10年以上前から、国をあげて世界を見始めています。
現にK-POPは世界的スターを生み出し、配信プラットフォームには多くのオリジナル韓国コンテンツが並びます。
そのように、初めから世界で勝つことを見据え、生み出す必要があると思っています。

「SDGs」についての取り組み・考えなど

教育に関しては強く関心があり、今の僕を培ったのは間違いなく演劇だと思います。
表現することは自分を作ること。20代の頃、劇団時代には延べ10,000人以上の子供たちに演劇ワークショップを開いてきました。
子どもだけではなく、企業の方々へのワークショップなども行っていました。
現在も、手段は変わりましたが表現することは学びだと思っております。
今手掛けているROBLOXは、誰でもゲームを作れるというプラットフォームで、z世代、α世代がメインユーザーです。
彼らが、作る側=表現する側になれるサポートをしていきます。

若者へのメッセージ

とにかくやりたいと思ったことに制限をかけず、自由な発想で実現していって欲しい。
日本のアニメやマンガの主人公の多くは、1人で世界を救えるヒーローではありません。
自分にないものを持つ仲間を集め、共に旅をし、誰かを幸せにし、世界を救う。
私はそんな物語が好きですし、仲間みんなでそんな主人公になりたいと思っています。
その夢を実現するため、まずはやってみることを大切にしています。
すでにやり取りをしている海外のエンターテイメント業界の人たち、クリエイターたちとの関係も、「まず自分から連絡して話を聞いてもらう」ところから始まりました。
幸い、今はテクノロジーの進化により接点を持てる場所がいろいろとありますから、行動力さえあれば何もないところから突破口を開けるものです。