大学卒業後、日本航空株式会社入社。約12年間、客室乗務員として国際線乗務。
退職後JALアカデミー株式会社に契約社員として入社。
個人事業プリサージュ設立。株式会社JALwaysに契約入社。2年半乗務。
千葉商科大学客員講師採用。
2024年株式会社プリサージュ法人化。
著書:2015年 CCCメディアハウス「選ばれる人の気遣い」出版。
最初のJALの勤務時は、仕事に対してとてもやり甲斐を感じていましたが、本音を言うと、私自身のコミュニケーション能力がまだ未熟だったと思います。一人っ子で育ったことが理由なのかどうかわかりませんが、自分勝手で協調性が足りませんでした。CAの同僚と共に過ごす行動では、自分の行きたい場所を貫いたり、一緒に食事も行かず「寝ています」と言ったり。後にそんな点に気づき、常に改善し続けようと考えたことが今の仕事に繋がっています。
このような私自身の経験から、自分目線でのコミュニケーションの重要さを痛感し、自己改善の努力をしたからこそ、それがチームワークや会社全体の活性化にも繋がる研修業に活かされていると思います。今は更に深掘りし、自己研鑽して皆様にお伝えしています。
結局JALでは、産休の1年を入れて12年間ほど勤務し、2人目を出産後に退職しました。その後は、名古屋のJALアカデミーで接遇のマナー研修の講師をしていましたが、主人の転勤で東京に戻った後、JALの先輩の接遇会社で派遣講師としてさらに修行を積みました。また並行して、リゾート会社の営業職教育部門に携わったり、ホスピタリティ旅行専門学校で一般教養やマナーを教えていたりしました。
その専門学校のエアライン科の生徒達がとてもイキイキして輝いていて、「私ももう一度CAとして飛べたらいいのに」と思っていた矢先、たまたま当時のJALウェイズで元CAの契約社員募集があり、ラッキーなことに採用されたので2年半ほど月に3回、路線限定でバンコク、ホノルル、ブリスベン、マニラ便を飛びました。
このような経験とともに、様々なセミナーで勉強や研究を繰り返し、剣道範士八段の父から学んだ「人間力」と、JAL勤務などで学んだ「ホスピタリティ」を融合させたプログラムを私なりに構築して、今の研修や講演を開始したのです。
現在、私の仕事は、研修・講演という教育業です。ですが私が最初に就いた仕事は、客室乗務員でした。実は、CAの仕事を天職だとはじめは思っていたのです。「日本航空のスチュワーデス」に、なりたくて、なりたくて実現した仕事でした。もちろん、その仕事は確かに楽しかったし、やりがいもありました。
尊敬する師匠が、<仕事のやりがい><働きがい><生きがい>を、このように分類しています。
・仕事のやりがいは、成果・好きなこと
・働きがいは、理念と仲間
・生きがいは、夢(ファンタジー)、自分自身で最もやりたいこと
私は、CA業と研修業とを並行して仕事をしている時期がありました。(JALwaysで飛んでいた時、契約社員でしたので副業OKでした)
そして<生きがい>として、どちらを選ぶかといえば、研修業でした。
研修業は、自分の話す内容が、受講して下さる方々の人生に大きく関わります。何万字で綴られた学術書よりも、たった数時間で話すこの肉声が相手の人生を変えることもあるのです。私はそこに魅力、そしてミッションを感じます。そしてそれが他でもない自分の幸せにも繋がっていると気づきました。
人は、目標を持つことで強く生きていけるものです。でも残念ながら目指すべきゴールは見えていないのが現状です。階段を上って、上に上がって初めて出会う景色の中に、自分が今までしてきたことがやっと見えて、その先をシュミレーション出来るものなのです。
今までの悲しみや苦しみも、過去として振り返った時、それには意味があったのだと知ることが出来ます。それもまた揺らぐことのない人生です。
私はそんな人生のヒントを伝えていきたい!
「留まらないで!そこに立ち止まらないで!怖くないよ!前に進めば、必ず道は拓ける!自分が見えてくる!」と、背中を押すのも私の仕事だと考えています。
人間は決して一人では生きていけません。必ず誰かと寄り添い、お互い協力し合って生活しています。でも気をつけなければいけないこと、それは「相手は自分と同じ考え方を持っている人間とは限らない」ということです。性別、年齢、今まで経験してきたこと、見てきたこと、聴いたこと、環境、育ち、価値観、それら全てが違うということを理解しておかなければいけないのです。
加えて、人間は自分は正しいことをしている、言っていると思い込んでいるものです。例えば、何か自分と違うことを言ったり、したりする人がいたとしたら、それは相手が間違っていると勘違いしたりします。でも相手も自分が正しいと思うことを言っているだけなのです。それで揉め事が起こったり喧嘩になったりということが起こります。
そんな状況を生み出さないために「ホスピタリティ」が必要です。相手を慮る力です。目配り・気配り・心配りです。
目配りでは、相手を見る(実際に見えていること)・観る(五感を使って感じとる)
気配りでは、第六感(直感)で看る(目で気づいたら手を差し伸べる)
心配りでは、まずは自分の心を視る(相手のことを大切に思っているかの確認)
その後で、相手の心を視る(相手が今どんな心情かの確認)
これらをしっかりしていくと、コミュニケーションが良好になり、世界が丸く収まるのです。
ただここで一つ重要なことがあります。それは、ホスピタリティを自分にかけているかどうかの確認です。自分への目配り気配り心配りです。
・自分を大切にしているか?
・自分を認めているか?
・自分を信じているか
・自分を愛しているか?
これらができていれば、文字通り自分に対して自信が生まれ、余裕が生まれます。余裕があって初めて相手を慮ることが出来るのです。自分が一杯いっぱいであれば、相手どころではなくなってしまうので。
そしてまだまだホスピタリティの連鎖は続きます。相手とWIN-WINの関係が出来上がると、幸せ感が生まれます。そうすると人は心穏やかに優しくなって、モノを大切にしようという心が生まれます。物を大切にすることは、エコに繋がり、結果「ホスピタリティは地球を救う!」のです。
このようにSDGsに貢献しようと頑張っています。
コロナ禍の後、コミュニケーションがあまり上手ではない人が増えたような気がします。自分の世界で何でもできてしまう便利な世の中だからでしょう。でもちょっとそれは寂しいことです。
でもそれをどうしたらいいのか、解決法を見出せない若い人たちに、是非ホスピタリティに気づいてほしいと思います。
自分を認めてあげる力、自分を信じる力、自分を愛する力を養ってほしいです。
研修や大学で「自分のこと好きですか?」と訊くと「好きではない」という人が圧倒的に多いです。実はこれはマズイことなのです。
自分が幸せでないと思っている人が他人を幸せにできるでしょうか?
自分が元気のない時、他人を元気にしてあげられますか?
自分自身を信じていない人が他人を心から信じられますか?
自分を好きでない人は他人を好きになることが出来なくなってしまうのです。人間はいいとこばかりではありません。だから、なんか情けない自分も、毎日頑張っているのだから認めて好きになってあげましょう。そしてそれに気づいたとき、もう好きでない自分は「過去の自分」としてしまいましょう。
川の水は常に流れていて、流れている水は同じ水ではありません。昨日の自分も、いえ1秒前の自分も今の自分ではないのです。1日は86400秒、みんな違う自分がそこにいるのです。進化させていけばいいのです。
それともう一つ、未来の理想の自分を思い描いてください。そしてその自分になることを目的として、目標を立ててください。目標は、「~しなければならない」というHave to目標ではなく、「~なりたい」という本音のWant to目標にしてください。加えてその時の注意点として、あまりに大きすぎる目標だと、途中息切れを起こしてしまいかねないので、まずは出来るところからコツコツと、達成感を味わっていきましょう。
達成感を重ねることによって、自分に自信もついてきます。そうすることで自分を好きになれるので、一石二鳥です。
日本を担う若い方々、頑張ってください。