1992年生まれ、兵庫県出身。
六甲学院、京都大学、マラヤ大学、京都大学エネルギー科学研究科博士課程修了。博士。
現職、立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構准教授。
➤ふるさと納税を活用した福岡市ソーシャルスタートアップ成長支援事業10社に選出されました。
https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/r-support/business/socialhojyokinn-bosyu.html
私の専門分野は産業エコロジーで、それをずっと今まで研究してきました。特に私が対象にしていたのがエネルギーや金属材料に関連するようなグリーンイノベーション(電気自動車や太陽光発電、風力発電)で、これが本当に環境にいいのか、みたいなことをずっと議論していました。
研究分野を少し広げたいなと思っていたタイミングで、食資源に目を向け始めました。2年半前、現在の取締役副社長の戸田との再会をきっかけに、九州で話題になっている環境の問題について話し合う機会があり、そこで「磯焼け」の問題を耳にしました。藻がなくなっていくことによって環境を破壊しつつある現状を目の当たりにし、「一緒にどうにかできひんか?」とスタートしたのが事業スタートのきっかけでした。
「磯焼け」は藻を食い荒らすあまり市場に流通しない魚が原因の一部となっているのではないか、という仮説を立て、その解決策として、“魚を使ったドックフード”という案にたどり着きました。
どのようにしたら他の研究機関と差別化を図れるか、試行錯誤を重ねて考えた結果、“社会にどのように還元していけるのか”を極めることに繋がりました。
環境にいいことをするだけではなく、あまり広く食べられていないお魚を利用するという意味での“資源の有効活用”や、今までお金になりづらかったお魚がお金になるという意味での“漁師さんの実入り”にも繋げ、社会性にも貢献しています。
更に白身魚というヘルシーな食材を材料にドックフードをつくるので、犬にとっても健康であり、三方よしのビジネスモデルを築くことが出来ました。
「何とか藻を回復させたい」という現場の想いを汲み取り、まさに社会問題解決の為に立ち上がったのが、オーシャンぺリアでした。
私たちはあくまでもSDGsの為の道を作っていると言えるでしょう。
今、行っている弊社での取り組みにまず賛同して頂くこと、また商品を使用して頂くことが、SDGsを実現するための、会社としての役割ではないでしょうか。
現在はドックフードを対象にしていますので、そのドックフードを買っていただくことが第一になります。ご購入いただくことで、直接的に海の環境やSDGsに貢献することになるのです。
わたしたちはあくまでも“ハブ”であり、このビジネスだけでは成り立たないと考えております。購入くださる方がいて、藻は初めて回復に向かうと考えています。
実は私が幼少期に目指していたのは科学者ではなく、パイロットでした。
大学時代は航空宇宙のことを学び、エアライン関係で内定していた会社もあったため、ゆくゆくはパイロットになると思っていました。
しかし、内定後の身体検査でパイロットには不適だと診断されてしまい、キャリアに悩みました。そこから興味関心の軸ではなく、自分が活かされる道を選ぶという考え方になったのだと思います。
自ら考えて、課題に対してどうしたら解決できるのか、「思考力」を極めることに注力しましょう。好きなものでお金をもらうより、しっかりとしたクオリティーと解決力をもって向き合えるか、そこがポイントだと思います。
また、自分がニガテなものがあれば支えあっていく、支えあえる仲間を作ることが大切です。私もそうですが、自分ができないものを補い合って生きていくことが、人生が豊かになっていくための道ではないでしょうか。