北條武
hojo takeshi 北條武 トープロテクノサービス株式会社 代表取締役 https://www.toprotechno.com/

Profile略歴

20歳の卒業時(1993年3月)、橋梁をCAD設計する会社に内定していたが、その会社がニュースになるほどの大事故を起こしたことで新入社員カット(内定取り消し)となり、急遽4月から改めて就職活動。2003年5月、フォトマスク製造業のCAD設計業務に就き、多種多様な電子部品や基板データを扱い、フォトマスク製造におけるレーザー描画装置の操作~現像~エッチング~洗浄~検査を経験し、新工場の立上げ任務(製造ラインリーダーとして段取り調整や人材育成を経験)などを行い13年勤務。2003年、ソフトバンクでの官公庁への回線収容事業に携わり、日本全国の消防本部を駆け回り、近畿東海地域リーダーとして約2年勤務。2005年、トープロテクノサービス株式会社(フォトマスク製造会社の子会社)に入社。2015年、親会社から独立し代表取締役に就任。2016年、昨今の海外シフトの懸念からAI自動設計の模索に着手。2017年、東大ベンチャーとの研究開発に着手、それから複数のAI開発会社とコンタクトをとり、2019年から試作開発。2021年に事業再構築補助金に採択され、AI自動設計の本格開発がスタート、2023年1月にAI自動設計プラットフォーム「ai-pcb」をプレオープンした。2022年に東京都中小企業振興公社のデジタル推進助成金に採択、2024年にDX推進助成金に採択され、同プラットフォームの拡張開発を推進している。

現在の仕事についた経緯

就職活動のとき、なんとなく「これからの時代はCGだ!!!」という直感があり、CAD設計をしている様子をみて「さすが!CGは面白そうだ!(CADをCGだと勘違い)」と思い込んでいました。
そして、今のAI自動設計に関しては、元々数学が好きで理系だったこととプログラミングを学習していたことで、天職だと思い込んでいます。

仕事へのこだわり

サラリーマン25年、経営者8年の仕事をしてきていますが、サラリーマン時代はとにかく仕事が好きで、目の前に仕事が溢れているのが嬉しくて“何とかやり遂げるぞ!”という気合がありました。会社に直訴して早朝出勤や深夜残業を無償でやるブラック社員だったので、“目の前に仕事が無い(お客様からの受注が無い)”というのが退屈で大っ嫌いでした。
経営者になってからは仕事をつくり与える側となり、資金繰り~計画~実行していくにあたり、人材採用~育成も必要になり、かつ組織を統一や融合ではなく統合(個性を残し一致点で繋がる)させるための潤滑油の役割もあるので面白いです。
普段は不器用で鈍感な男ですが、仕事になるとピントが合うような…。今年89歳になる親父が15歳で福島から上京して畳屋職人一筋で80歳まで仕事をしていたので、そういう職人気質を見て育った影響もあると思います。

「SDGs」についての取り組み・考えなど

自動設計サービスをプラットフォームで提供していくにあたり、自分達の力だけでなく、参加者(設計者)の方を募って自身のAI_PCBを育成してつくってもらい、そのAI_PCBが仕事をした分の利益を分配する仕組みを提供することで、参加者が増え、色々な設計種別に対応できるようになります。さらに、設計依頼者も増えて、利益が循環しながら拡張していくプラットフォームとして、クラウド環境で永続していくようになると考えております。
ゆくゆくは、エネルギー開発との連携による“電気が無くても稼働するプラットフォーム”を考えており、且つ農業分野にも進出して当プラットフォームに携わる皆さんに食料分配もして、自動設計プラットフォームのサービス提供を永続させていきたく考えております。

若者へのメッセージ

千差万別で、容姿や性格が違うように個々それぞれの人生があります。TVやメディアの情報は参考にしかすぎません。自分なりの直感を信じて行動することで(色々と失敗することで)道は拓けると思います。
学生の方は「~してもらう側」から、社会人として「~してあげる側」になる意識転換が必要だと思います。社会では「~してもらう=客=お金を払う側」であり「~してあげる=提供者=お金をもらう側」になりますので、自分で生活し“自立”するためには、自分でお金を稼ぐ必要があります。
ただし、稼ぎ方は千差万別ですので、自分なりの商売を展開できるよう、“じゃあどうするか?(自分は何をしたいか?)”を自問自答しながら挑戦していくと面白い人生になると思います。