早志享子
hayashi kyoko 早志享子 株式会社One Roots 代表 https://embodiment-therapy.life/

Profile略歴

18歳で社会に飛び出し、音楽活動を中心にバーテンダーやトラックの運転手をしながら自然療法を目指しはじめる。
大きな転機はポラリティセラピーとの出会い。ニューヨークにて生涯の師匠であるGary B Straussと出会い、日米を往復しながら師匠のスクールの姉妹校を神戸に開く。ポラリティセラピー・クラニオセイクラルセラピーを体系立てて教えるスクールの運営を現在まで22年間続けている。
通訳者、スクールディレクター、セラピストとして活動し、ポラリティセラピー創始者であるDrストーンの著書「ヘルスビルディング」の翻訳本を出版。
ポラリティセラピー・クラニオセイクラルセラピー・ファミリーコンスタレーションを統合させたエンボディメントセラピーを編み出し、2023年6月に夙川に新しい校舎とサロンをオープン。

現在の仕事についた経緯

ニューヨークにて師匠であるGary B Straussとの出会いがあり、その後、師匠のスクールであるLife energy Instituteの姉妹校、ポラリティセラピースクールオブジャパンを設立しました。現在は、Embodiment Therapy Instituteと名前を変更し、西宮市夙川の新しい校舎を中心に活動しています。
セラピストという生き方を通じて、必要に迫られることはなんでもしてきた結果、今のような状況があります。
元々は祖父が修験行者だったこと、幼少時代から過敏すぎる感受性による自然や見えない世界との深い関わりがあったこと、母が信心深かったこと、父の影響でネイティブアメリカンとのつながりを中学時代から持っていたことが今の私を形成しているように思います。

仕事へのこだわり

見える世界も、見えない世界も、心の中で一貫して行動することを学び続けています。
人が持つ悩み事は世界共通であることを知れば知るほど、他人の立場を理解する想像力を育てたいという思いが強くなります。
仕事で難題に向き合った時はためらわず、仲間に助けを求めます。時には、誰にも理解されなくても、自分の信じる道を貫くために、孤独を恐れず、慈しみを携えられるよう学びを深めています。
仕事は自分自身を成長させるものであり、死を迎えることを見据えて今生きているこの瞬間、この日々を大切にする営みと捉えています。

「SDGs」についての取り組み・考えなど

農村に移り住み、地域としてこれからどのような物語を結い直すことができるのかを考え、多面的に取り組みはじめています。
まず、歴史を紐解くために地域の民族信仰を研究し、消え去った物語とこれから結い直していくことが望ましい物語を見出そうとしています。それはご先祖の心を大切にするためであり、子孫である現在生きておられる方々の命を尊重するものであり、大地のエネルギーを慈しむことにもつながると思っています。
そして、自然農を少しずつはじめています。地域の方々の多くが自然農法や有機栽培に興味を持っておられます。自然に還るもので生活を営むことが大切だと思うので、川へ流れ込む水の質を考え、洗剤等を自然にとってより良いものに変えていくこと、農薬などをできる限り減らしていくことが必要なのではないかと思います。友人が酵素入りの洗剤を廃油から作っているのですが、それを皆さんに使っていただけるように紹介しています。
里山を守ることも大事だと思っています。竹が多くなっている、獣害により山の再生が追いつかないなどの問題があり、もし狼を放すことができたら…と考えています。それは夢物語ですが、自然の循環、森が戻ってくるのではないのだろうかと想像しています。これも夢物語ですが、村の中を通っている水路や川を利用して発電できるようになれば…とも思っています。
現在は一人で農業をされる方が多くなっておられます。水田を営むのには難しさが伴い、子供たちに継がせるのが可哀想だとおっしゃっている老年の農家さんも多いです。私が住む村の方々はとても素敵な70代が多く、皆さんのお子さんたちが「帰って来たい」と思う村作りができればと願っています。
また、月1回ペースでヒーリングマルシェを開催し、地域の方々にセラピーを受けていただく催しを試みています。カウンセリングとボディケアが高レベルで統合しているセラピーは、諦めてしまっているような心身の不調を根元から紐解き、手放していくことをお手伝いします。何よりも、自然の一部としての人間の調子を整えることを助けています。気持ち良い身体、気持ち良い心を持つことは何よりも良いエネルギー循環であり、環境を作る源だと思っています。

若者へのメッセージ

驚くほど純粋な若者に出会うことがあります。コロナや円安などの影響もあり、日本の中でじっと固まってしまいやすいときなのかもしれません。
どれほど日本が大切に守られているか、また生活状況が恵まれているのかを目の当たりにする機会を得るために、自然に触れ、自国の歴史を学び、時には海外に旅に出てほしいなと思います。
現在、子育て真っ最中の方たちは、子供が失敗することを恐れてしまわないように、好奇心を尊重し、自由に自らを見つけるための空間や時間を与えられるようにしていただけたらと思います。そっと見守り、心の底から子供のことを信じてほしいです。失敗しても成功しても、経験したことが身につきます。
教育の現場は、結果はどうであれ経験をした自分を褒められる、挑戦する素晴らしさを自らが認められる、といった環境であることを願っています。