足立雅樹
adachi masaki 足立雅樹 株式会社足立熱処理研究所 代表取締役 https://www.adachi-lab.co.jp/

Profile略歴

足立熱処理研究所の3代目代表取締役。
コロナ禍を機に「note」での発信をはじめ、社内で「男性育休の義務化」「女性の積極採用」を進める。
その経緯から、2023年にAmazon Kindleにて電子書籍を発売するに至る。
2022年、本業とは別で寄付のサブスク型メンバーシップ「かつおクラブ」を設立し、メンバーと共に国内・国外への寄付や応援活動を行っている。

現在の仕事についた経緯

10代から20代後半まで音楽業界に携わらせて頂いており、素晴らしい経験から多くを学ばせてもらいました。
前職の音楽会社で働かせて頂いた日々は、今の私の大切な軸であり基礎であります。
一方で、周りの環境や人に甘え、自分にも甘く、中途半端な生活を送り、怠慢を重ね続けた結果、八方ふさがりになった時期がありました。
自分は一体どうするべきなのか悩んで出した答えは、「決して逃げられない、甘えられない環境に身を置くこと」でした。
非常に情けない話ではありますが、私にとって父親は絶大な存在でしたので、父親の近くに身を置くことで、自分の環境を整えることを選びました。
父に「働かせて下さい」と頭を下げに行き、紆余曲折を経て入社を許してもらいました。

仕事へのこだわり

入社当時、覚えが悪い・要領が悪いという自分自身の弱点を知っていたので、とにかく人よりもたくさん手を出す、数を重ねることを意識していました。
私は社長の息子という立場があったので、その事実をないがしろにしないよう、可能な限り謙虚に努め、でも言うべきことは言う。そのようにメリハリを大事にしてきたつもりです。

「自分の置かれている環境と立場を理解し、感謝をすること」
これは前職の会長から教えて頂いた大切なお言葉ですが、この言葉を常に念頭に置いています。
父からは「社長にする気はない」と本気で言われてきましたので、自分の中でいつまでにどの立場にいたいのか、その立場になって何を成したいのかを具体的にイメージするようにしていました。
結果、常に1つ以上ステージが上の立場で物事を考えるクセがつきました。(今、一般職だとしたら、仮に自分が主任ならどうするか。今、主任だとしたら、仮に自分が課長であればどうするか。という意味)

当たり前のことを当たり前に行うこと。
これを最も大切にし、自分自身、肝に銘じています。元気よく挨拶をする。「ありがとう」「ごめんなさい」を言う。人が話している時はきちんと話を聞く。何か思っていることがあればそれを相手に伝える。敬意を持って接する。人のせいにしない。など、これらは言葉にすれば当たり前のことですが、自分も含め、ほとんどの人が出来ていないと感じています。こういった当たり前のことを、きちんと当たり前にできることを一番大切にしています。

自分の得意な事は更に研ぎ澄ませば良いと思います。ただ、自分の苦手な部分についても正しく理解し、受容し、改善をしていく。そういった心根が必要だと思います。
当社ではこういった心根を持った人を「一流」と定義し、一流に成るべく仕事をすることを目標にしています。

「SDGs」についての取り組み・考えなど

自分たちがやれることをきちんとやる。その積み重ねで世の中は良くなっていくと信じています。
例えば、ゴミのポイ捨て。街中に捨てられているゴミの多くは一部の心無い大人たちが捨てています。でも、大人たちは子供たちに言ってきたはずです。「ゴミを捨てるな」と。でもそう言っているはずの大人たちがゴミを捨てています。
加えて、大人たちはゴミをポイ捨てしてはいけないことを全員が知っているはずです。でも捨てています。その結果、街は汚れ、自治体、ボランティア、子供たちによる美化活動が行われています。こういった活動から学べることは非常に多くありますので、決して否定をしたいわけではありませんが、この熱量や行動量を違う方向に持っていくことができれば、きっと何か違う成果を生み出すことができると感じています。
それにはまず、ゴミを捨ててはいけないと知っている大人たちが、ゴミのポイ捨てを止めるべきです。自分たちがやれることをきちんとやるとは、こういったことの積み重ねだと思います。
上記のゴミのポイ捨てについてはあくまで一例ですが、自分たちの周りの人たち、ご縁のある人たちを笑顔にすることが当社の使命ですので、まずはやれることを1つずつやっていくことを志して参ります。

若者へのメッセージ

私自身まだ若輩だと思っていますので、いつも自分自身へ言い聞かせている言葉を綴ります。
それは「自分に配られているカードが一体何なのかを見極めること」です。

どんな人でも、必ず手札は配られているはずです。その手札に向き合い、最善を尽くすことが大事です。他人は他人なので、いくら比べても仕方がないのです。他人の手札がいくら羨ましく感じても他人の手札は奪えません。
「あの人が○○なら、私だって○○をしても良いですよね!?」
「上司が掃除をしないから、私も掃除しません!」
このような他人に行動をコントロールされるような言動は非常にみっともないので止めましょう。今、自分がやるべきことに向き合うことが大事です。

中身が薄い間は(経験・知識・人間的魅力など)、今直ぐに改善することができる“自分の外見”に出来る限り気を使いましょう。内面を改善することは時間がかかりますが、外見は直ぐに改善できることが多いです。今できることを直ぐにやると良いと思います。

それから、出来る限りたくさん勉強しましょう。本を読んで知見を深めましょう。日々起こる出来事には学ぶべきポイントが隠されているはずです。それに気付くか気付かないかで未来の自分の姿はまるで変わってきます。嬉しいことも、むかつくことも、理不尽なことも、優しさを感じることも、すべてに学ぶべき何かがあるはずです。

最後に「人は変われます」絶対に。
そう言う度に、私は何度も否定されバカにされてきました。
でも「人は変われます」これは絶対に、です。
「人は変われない」これは、成長を諦めた人が使う言葉です。